【図書室の君は梅の味】第一章
私、長瀬星七はすこし緊張しながら図書室に向かった。それは、先生に呼び出されているからである。私は成績があまりいいほうではないのだ。緊張しながらドアノブを握った。
「先生…、なにーー?」
声が一音もずれることもなく…かぶった。
斜め後ろを見上げると。背の高い栗色の髪の毛をした男の子がいた。
なんとなく、ここにいるのが迷惑っぽく思えたのでそっと横によけた。
…と、そこで本題を思いだした。
「…おまえらなー…どうやったらこの点数が取れる!?」
参ったような顔で私たちを見る。
彼はクスリと笑う。
「え…」
「せんせ~、でも俺の点数のほうがいいよ」
「…なんっ」
初対面なのになんてひと!!ちょっとムッとした。
…が真実なので言い返せない。
「せんせー、俺たち補習決定?」
「…わかってるなら勉強しろ」
そして今日からあわただしい毎日が始まるのである。
―――――――――続く――――――――――